子どもの道徳心は、日々の小さな出来事の積み重ねで育まれます。
でも、具体的にどのようなことを意識すればいいのでしょうか?
文部科学省の学習指導要領では、道徳科の内容として大切にする価値観が示されています。
今回は、それをぎゅっと要約してお伝えします!
A 主として自分自身に関すること
- A-① 善悪の判断、自律、自由と責任
- A-② 正直、誠実
- A-③ 節度、節制
- A-④ 個性の伸長
- A-⑤ 希望と勇気、努力と強い意志
- A-⑥ 真理の探求
A-① 善悪の判断、自律、自由と責任
- 良いことと悪いことの区別をし、良いと思うことを進んで行うこと。 低学年
- 正しいと判断したことは、自身をもって行うこと。 中学年
- 自由を大切にし、自律的に判断し、責任のある行動をすること。 高学年
A-② 正直、誠実
- うそをついたりごまかしをしたりしないで、素直にのびのびと生活すること。 低学年
- 過ちは素直に改め、正直に明るい心で生活すること。 中学年
- 誠実に、明るい心で生活すること。 高学年
A-③ 節度、節制
- 健康や安全に気を付け、物や金銭を大切にし、身の回りを整え、わがままをしないで、規則正しい生活をすること。 低学年
- 自分でできることは自分でやり、安全に気を付け、よく考えて行動し、節度のある生活をすること。 中学年
- 安全に気を付けることや、生活習慣の大切さについて理解し、自分の生活を見直し、態度を守り節制に心掛けること。 高学年
A-④ 個性の伸長
- 自分の特徴に気付くこと。 低学年
- 自分の特徴に気付き、長所を伸ばすこと。 中学年
- 自分の特徴をしって、短所を改め長所を伸ばすこと。 高学年
A-⑤ 希望と勇気、努力と強い意志
- 自分のやるべき勉強や仕事をしっかりと行うこと。 低学年
- 自分でやろうと決めた目標に向かって、強い意志をもち、粘り強くやり抜くこと。 中学年
- より高い目標を立て、希望と勇気をもち、困難があってもくじけずに努力して物事をやり抜くこと。 高学年
A-⑥ 真理の探求
- 真理を大切にし、物事を探求しようとする心をもつこと。 高学年
B 主として人との関わりに関すること
- B-⑦ 親切、思いやり
- B-⑧ 感謝
- B-⑨ 礼儀
- B-⑩ 友情、信頼
- B-⑪ 相互理解、寛容
B-⑦ 親切、思いやり
- 身近にいる人に温かい心で接し,親切にすること。低学年
- 相手のことを思いやり,進んで親切にすること。中学年
- 誰に対しても思いやりの心をもち,相手の立場に立って親切にすること。高学年
B-⑧ 感謝
- 家族など日頃世話になっている人々に感謝すること。低学年
- 家族など生活を支えてくれている人々や現在の生活を築いてくれた高齢者に,尊敬と感謝の気持ちをもって接すること。中学年
- 日々の生活が家族や過去からの多くの人々の支え合いや助け合いで成り立っていることに感謝し,それに応えること。高学年
B-⑨ 礼儀
- 気持ちのよい挨拶,言葉遣い,動作などに心掛けて,明るく接すること。低学年
- 礼儀の大切さを知り,誰に対しても真心をもって接すること。中学年
- 時と場をわきまえて,礼儀正しく真心をもって接すること。高学年
B-⑩ 友情、信頼
- 友達と仲よくし,助け合うこと。低学年
- 友達と互いに理解し,信頼し,助け合うこと。中学年
- 友達と互いに信頼し,学び合って友情を深め,異性についても理解しながら,人間関係を築いていくこと。高学年
B-⑪ 相互理解、寛容
- 自分の考えや意見を相手に伝えるとともに,相手のことを理解し,自分と異なる意見も大切にすること。中学年
- 自分の考えや意見を相手に伝えるとともに,謙虚な心をもち,広い心で自分と異なる意見や立場を尊重すること。高学年
C 主として集団や社会との関わりに関すること
- C-⑫ 規則の尊重
- C-⑬ 公正、公平、社会主義
- C-⑭ 勤労、公共の精神
- C-⑮ 家族愛、家庭生活の充実
- C-⑯ より良い学校生活、集団生活の充実
- C-⑰ 伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度
- C-⑱ 国際理解、国際親善
C-⑫ 規則の尊重
- 約束やきまりを守り,みんなが使う物を大切にすること。低学年
- 約束や社会のきまりの意義を理解し,それらを守ること。中学年
- 法やきまりの意義を理解した上で進んでそれらを守り,自他の権利を大切にし,義務を果たすこと。高学年
C-⑬ 公正、公平、社会主義
- 自分の好き嫌いにとらわれないで接すること。低学年
- 誰に対しても分け隔てをせず,公正,公平な態度で接すること。中学年
- 誰に対しても差別をすることや偏見をもつことなく,公正,公平な態度で接し,正義の実現に努めること。高学年
C-⑭ 勤労、公共の精神
- 働くことのよさを知り,みんなのために働くこと。低学年
- 働くことの大切さを知り,進んでみんなのために働くこと。中学年
- 働くことや社会に奉仕することの充実感を味わうとともに,その意義を理解し,公共のために役に立つことをすること。高学年
C-⑮ 家族愛、家庭生活の充実
- 父母,祖父母を敬愛し,進んで家の手伝いなどをして,家族の役に立つこと。低学年
- 父母,祖父母を敬愛し,家族みんなで協力し合って楽しい家庭をつくること。中学年
- 父母,祖父母を敬愛し,家族の幸せを求めて,進んで役に立つことをすること。高学年
C-⑯ より良い学校生活、集団生活の充実
- 先生を敬愛し,学校の人々に親しんで,学級や学校の生活を楽しくすること。低学年
- 先生や学校の人々を敬愛し,みんなで協力し合って楽しい学級や学校をつくること中学年
- 先生や学校の人々を敬愛し,みんなで協力し合ってよりよい学級や学校をつくるとともに,様々な集団の中での自分の役割を自覚して集団生活の充実に努めること。高学年
C-⑰ 伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度
- 我が国や郷土の文化と生活に親しみ,愛着をもつこと。低学年
- 我が国や郷土の伝統と文化を大切にし,国や郷土を愛する心をもつこと。中学年
- 我が国や郷土の伝統と文化を大切にし,先人の努力を知り,国や郷土を愛する心をもつこと。高学年
C-⑱ 国際理解、国際親善
- 他国の人々や文化に親しむこと。低学年
- 他国の人々や文化に親しみ,関心をもつこと。中学年
- 他国の人々や文化について理解し,日本人としての自覚をもって国際親善に努めること。高学年
D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること
- D-⑲ 生命の尊さ
- D-⑳ 自然愛護
- D-㉑ 感動、畏敬の念
- D-㉓ より良く生きる喜び
D-⑲ 生命の尊さ
- 生きることのすばらしさを知り,生命を大切にすること。低学年
- 生命の尊さを知り,生命あるものを大切にすること。中学年
- 生命が多くの生命のつながりの中にあるかけがえのないものであることを理解し,生命を尊重すること。高学年
D-⑳ 自然愛護
- 身近な自然に親しみ,動植物に優しい心で接すること。低学年
- 自然のすばらしさや不思議さを感じ取り,自然や動植物を大切にすること。中学年
- 自然の偉大さを知り,自然環境を大切にすること。高学年
D-㉑ 感動、畏敬の念
- 美しいものに触れ,すがすがしい心をもつこと。低学年
- 美しいものや気高いものに感動する心をもつこと。中学年
- 美しいものや気高いものに感動する心や人間の力を超えたものに対する畏敬の念をもつこと。高学年
D-㉒ より良く生きる喜び
- よりよく生きようとする人間の強さや気高さを理解し,人間として生きる喜びを感じること。高学年
参考:【特別の教科 道徳編】小学校学習指導要領(平成29年告示)解説より
道徳心は、学校での授業だけでなく、家庭や日常生活の中でこそ育まれるものです。
親や先生が少し意識するだけで、子どものたちの心の成長につながります。
ぜひ今日からの声かけや関わりに取り入れてみてくださいね!
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